/entertainment/00200_cinema_review/00206_/

ジェイン・オースティンの読書会

ジェイン・オースティンの読書会
『ジェイン・オースティンの読書会』
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
G.W. Bunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー!

 現在アメリカでは読書会が空前の大ブームになっており、ミドルクラスの女性の3人に1人が参加しているほど。気楽なホームパーティーのようにも見えるが、予め指定された本を読み込み、自分の意見を準備しなければならないという厳しさも要求される。そんな読書会を開く女たちを描いた小説『ジェイン・オースティンの読書会』は出版されるや大ヒットとなり、2004年のニューヨークタイムズのベストセラー・リストに載った。本作は、この小説を『SAYURI』『若草物語』など良質な女性映画の脚本家として高く評価されているロビン・スウィコードが初監督した注目の話題作である。
 カルフォルニアのとある街で、6人のメンバーが6ヵ月で6冊の本を語り合う読書会が開かれようとしていた。読むのはすべてジェイン・オースティン。この200年も前に活躍したイギリスの女性作家は、今も根強い人気を誇っている。いつの時代も変わらない人々の悩み―恋愛、結婚、友情、社会的地位や礼儀をめぐる人間関係を描いているからだ。読書会が幕を開ける。各々の家で、時には海辺で、ワインや料理を楽しみながら、小説の中の誰かに自分を重ね合わせたり、ちょっとした喧嘩になったり。オースティンを語ることで彼らの人生が色づき絡み合い、思わぬ結末にたどりつくとも知らずに…。
 ユーモアをちりばめたシニカルな会話を交わしながら、想いや抱えている悩みを分かち合う6人。思わず自己投影をしてしまう愛すべきキャラクターに、オースティンを読んだことがない人も、きっと「これは私の物語だ」と思うはず。(京都シネマ・赤染 芳)
twitterでコメント

作品情報

  • 出演:キャシー・ベイカー、マリア・ベロ、エミリー・ブラント、エイミー・ブレネマン
  • 監督・脚色:ロビン・スウィコード
  • 原作:カレン・ジョイ・ファウラー
  • 音楽:アーロン・ジグマン
  • 製作年:2007
  • 製作国:アメリカ
  • 配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
  • 時間:105分
  • ジャンル:コメディ
  • 原題:The Jane Austen Book Club
  • 公開日:08/05/10
  • 京都シネマの上映情報
コンテンツ企画協力:京都シネマ