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よみがえる遠き日〔7〕─井出美代

2007年5月18日 18:54

 「先生今日はえろうペカペカの洋服着てはりますのやなあ。」「之はなあアルパカというて上等の生地なんや」、パパはいつも自然体ながらおしゃれだったようです。私は今もパパのネクタイピンだったという小さな宝石?のピンを大事に持っています。

 結局は何も思い出せぬ声というもの。そして又実像を知る人間も消えてゆく。アカシアの花の咲く芝生の庭にしつらえたテーブルと籐椅子、ビールを飲むパパを囲んでの子供たちママ英ちゃん浩ちゃんハコチャンミーチャンそしてお手伝いのことやさん。やわらかな色彩と香りに囲まれていた遠い昔の話です。
 ミーチャンとよばれていた一九二二年生まれの私と、早くに養子として鳥取の浜田家をついだ三男の繁治兄、遺児とは申せ二人ともパパ・ママ・英治浩治兄そして治子姉の行年をはるかに越えながらも元気に今日を過ごしております。父亡き後もあたたかに見守って下さった多くの方々に感謝しつつ。
二○○六年九月記す   
井出美代

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