労働相談
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労働に関する悩み相談

就業規則の作成と周知

(協力:京都労働相談センター)
サービス残業で就業規則破り―生活ダイエット強要に怒るエステシャン
経営状況を口実認められない
「就業規則ってみたことない」 エステティックサロン(京都市下京区)に勤務する女性3人は言います。今年1月に「50%の賃下げか退職か」と迫られて「これでは生活できない」と労働組合に加入。団体交渉で初めて就業規則をみました。ちゃんと規則どおりに時間外手当支払ってよ!」。怒りで立ち上がりました。。
残業代は手当てに含まれる
 このエステサロンは、従業員20人。Eさん(36)らは、10年以上、エステティシャン(社員)として勤務してきました。 勤務時間は午前9時半から18時。毎日のように残業もありましたが、会社は「残業代は手当に含まれている」といって残業代は 支払っていませんでした。休暇は、日曜、祝祭日で有給休暇の取得も認められておらず、これらの労働条件を示した就業規則は 社員には示されていませんでした。
  昨年1月、社長から経営不振を理由に「30%の賃下げか7月までに退職か」と迫られやむなく同意しました。
  そして1年後に今度は「50%の賃下げか退職か」と迫ってきたのです。 「これ以上がまんできない」と労働相談センターに相談し、労働組合(全国一般)に加入しました。
交渉で初めて規則提示する
 第1回の団体交渉で要求していた就業規則が提示され、残業代や有給休暇など労働基準法どおりの規定になっていることがわかりました。
  Eさんらは、労働基準法を守って残業代の支給と有給休暇の取得を認めよと追及。 会社側は、「経営が極端に悪化したため要求に応じられない」という態度でしたが、「経営状況を理由にするのなら財務諸表を示し、誠意をもって説明すべき」「経営状況が悪ければ労働基準法を守らなくてもよいのか」と迫り、これからの残業代の支給と有給休暇の取得を認め、50%の賃下げは撤回しました。
  しかし、今までの残業代の支給には応じないので引き続き交渉することにしています。

(「週刊しんぶん京都民報」2005年3月20日付)
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