京都民報
なるほど京都

京の菓子暦:師走

茶の湯と京文化に磨かれ、育まれた京の和菓子。四季折々の京の和菓子を紹介します。

甘楽花子 坤庵

12月

初霜(はつしも) 【きんとん、白餡、粒餡、氷餅】

初霜 花よりもなほたのしきは 初霜に浅くも染めし 峯のもみぢ葉山本治子  初紅葉、うす紅葉、峰の紅葉、梢の錦、錦木、残りの錦といろいろ中秋から晩秋へかけてつくって参りました。
 紅葉をテーマにしたきんとんの最後を飾りますのが初霜です。
  錦秋に彩られた山も12月の声を聞くと冷え込みを増し、散り敷く紅葉にうっすらと白い霜が降りてきます。朽ち葉色の中に彩を残しながら、季節は冬へと向かいます。もみじのきんとんの上に氷餅で霜を表しました。