歳寒の三友(松竹梅)
北野天満宮
新年を寿ぐ花木として松・竹・梅は瑞祥のしるしとして欠かせない花木です。
門松は聖なる木、神が宿り来たる依(よ)り代(しろ)であり、万葉の時代には松の枝を結んで人生を占いました。
竹は吹き抜ける風に清涼の気を漂わせ、中国では脱世俗的な仙境とされ、それはそのまま日本的な美意識として定着。梅もまた、同様で、春に先駆けて咲き匂う花と香りが賞でられました。『枕草子』は「木の花」として真っ先に梅を挙げています。
雪や霜にも耐えて緑を保ち、芳香を放つ3つは古来〝歳寒の三友〟として道徳的な意味さえ付与され、また、雪や月を背景として文学的なテーマとしてもさまざまに描かれてきました。