京のプレミアム米「最高金賞」おめでとう 京丹後市の農民連組合員「郷のこめ研究会」/新婦人京都の産直運動に出荷

京都のおいしいお米を決める品評会「京のプレミアム米」コンテスト(京都府主催)で、24年度の「最高金賞」に京丹後市の「郷(ごう)のこめ研究会」のコシヒカリが選ばれました。同研究会メンバーは、農民組合京都府連合会(通称・京都農民連)の会員で、新日本婦人の会京都府本部(新婦人京都)との産直運動に米を出荷している生産者。新婦人からもお祝いのメッセージを伝え、受賞を喜び合いました。
同コンテストは、府内の農業者(と組織)が出展した自慢の米を、機械や審査員によって「外観」「香り」「食感」「味」の指標で評価し、特に優れた8点を「京のプレミアム米」に認定します。8回目となる24年度は、141人が153点応募。最高金賞を頂点に、金賞3人、入賞4人を選び、昨年12月5日に授賞式が行われました。
高温・雨不足で苦労も「自信」に
今回は、京都農民連の組合員が複数、受賞したことも特徴です。「最高金賞」を獲得した「郷のこめ研究会」は、京丹後市網野町郷地区の米農家らで構成。昼夜の寒暖差があり、冷たくてきれいな水を有する環境条件を生かし、「おいしい米づくり」にこだわって、他県の生産者と交流もしながら、栽培の工夫、技術向上の努力を続けています。
メンバーの一人、引野禎人(よしひと)さん(57)は、農民連の産直センター米部会長。受賞の感想を「夢みたいで『最高金賞取っちゃったよ』と喜び合いました。高温と雨不足に悩まされましたが、高評価は自信になるし、うれしい限り」と話します。
引野さんとしては、5年前に一度入賞し、より上位を目指してチャレンジしてきた目標を達成。加えて、安全でおいしい米づくりに励む農民連の仲間の受賞と相まって、喜びもひとしおです。「『おいしい』との言葉が一番の励み。今回、賞という形で褒められたことは張り合いになる」

最高金賞受賞の報に、新婦人府産直部長の山下由香里さんは、「生産者の日頃の努力が評価されて、食べている私たちとしてもうれしい」と話し、お祝いの寄せ書きのメッセージを募りました。
京都産直センターの八田聡代表は、「産直米に出荷してもらう特別栽培米(*)の品質維持も難しいなかで、品質だけでなく味にもこだわる会員らの努力に敬意を表します」と、受賞をたたえました。
お米の話題では、“令和の米騒動”ともいわれる異常事態が、昨年発生。米の品薄は、府内でも店頭でお米が買えない事態が起き、以降、価格高騰も続いています。
新婦人と農民連の産直運動(米、野菜、牛乳、豆腐、納豆、豚肉)に注目が集まり、「産直はぐの会」に、「お米が買えなくて困っている」との問い合わせが相次いだのをはじめ、地域で声かけをして、昨年8月~12月で新婦人に30人の入会があったと言います。「安全な日本のお米を安定して食べられる安心感のある産直運動の魅力が再確認されています。産直の歴史や魅力を伝え、運動を広げたい」と話しています。
引野さんも「お米に光が当たり、うれしい。産直運動も踏ん張りどころ。気を引き締め頑張りたい」と応じています。
(*)京都府の慣行レベルに比べて「節減対象農薬の使用回数が5割以下」、「化学肥料の窒素成分量が5割以下」で栽培される米。
