五十嵐隆明さん

 ホテルが増え、過剰になっています。私は、観光客数が増えればいいという政策に疑問を持っています。静寂の中に身を置いて自己を見つめ直す場でもあった京都の良さが損なわれているからです。

 今は、外国にも簡単に行けることから、各国文化の本質的なものに触れることが求められ、観光の質が問われています。

 京都市は、学区民がお金を供出し合って建てた小学校の跡地にホテルを誘致するのではなく、区民が主体となって各地域の歴史や文化を伝える活動が出来る場となるよう対等の立場で支援してはどうでしょう。そのことで町衆の力が醸成され、京都のまち全体が活性化していくことにつながるでしょう。

 今、庶民の暮らしは大変で、苦悩を訴える声が世に満ちています。そんなときに、高額で不必要なリニア新幹線の建設推進をうたい、諸組織の上に乗って安閑とされている今の市長のあり方を私は是としません。仏教でいう「自利利他」。自分を犠牲にして他を助けるリーダーが求められます。

 福山さんは、貧しい生活を経験し、市民の悩みに耳を傾け、共感し、市民の困難を打開するために自らの身を投じておられている。人間味のある方にがんばっていただきたい。

 時代の激流に遭遇した際、流されずじっとしていることがかえってプラスになると思います。福山さんには、京都の良さを守るため、時流に抗ってでも、独自の道を歩んだ蜷川さんのような頑固もんになってほしい。

*「隆明」の読みは「りゅうみょう」