倉本さん

 議員ウオッチは、核兵器廃絶を願う有志が、核兵器問題に関する日本の議論を活発化させようと始めたプロジェクトです。

 「一人でも多くの候補者に核兵器禁止条約に賛同してもらい、その候補者を当選させたい!」との思いで、参院選の候補者へのアンケート結果を発信しています。

 現状を見ると、非改選の議員51人が核兵器禁止条約に賛同しています。改選議員のうち74人以上が条約に賛同すれば、合計125人となり、定数248人のうち、過半数の議員が条約に賛同することになります。今、判明しているだけでいうと、候補者の89人が賛同しています。

 私は今年3月、核兵器禁止条約第3回締約国会議に、NGOの一員として参加しました。会議には、日本をはじめ過去2回参加していたドイツやベルギー、ノルウェーなども参加しておらず、核兵器に依存する国とそうでない国との間の分断が広がっているようにも思いました。それだけに、日本が会議にオブザーバーとして参加し、核兵器使用を繰り返してはならないと表明することは、核のない世界実現に向けて、大きな意義があると思います。

 今回の参院選は、戦後80年の年に当たります。今、世界では戦争が続き、核兵器の使用の危険性さえ高まっています。だからこそ、投票先を決める視点の一つに、各政党・候補者の核兵器政策への向き合い方も入れてもらえたらと思います。