著書『国のために死ぬのはすばらしい?』(高文研)で、祖国イスラエルのパレスチナへの武力攻撃や日本の原発政策を批判する日本在住の家具職人ダニー・ネフセタイさんの講演会(ダニーさんと語る会京都主催)が5月26日、京都市中京区のウィングス京都で行われ、市民約110人が参加しました。

 ダニーさんは、イスラエルでは小学校から高校まで「国のために死ぬのはすばらしい」と教え込まれ、高校卒業後に徴兵で軍隊に入隊することには、他国を攻撃することに何の疑問を持たなくなることを、自らの体験を踏まえて解説。自衛隊を美化する広報活動が強まっていることの危機感を表明しました。

 また、安全性よりも経済性を優先して原発を建設し、事故をひき起こし、その後も、原発再稼働を進める日本政府を批判。政府の施策に疑問を持っていても「国策だから」と声を上げないことは、黙認したことになるとして、現状を冷静に分析し、「今までやったことのない運動をし、次世代に平和な地球を残したい」と語りました。

 トランプ政権による米国大使館のエルサレム移転や、移転にともない抗議したパレスチナ人にイスラエル軍が発砲し、殺害した問題についても言及。イスラエル首脳部内にも強行路線を続ければ、国際社会から批判を受け、国家の存続が危ぶまれるとの認識があると指摘。「国際的に批判を強め、対話による解決を」とのべました。