大蔵流狂言師・茂山童司さん(35)が12月、祖父の名跡・茂山千之丞を襲名することを4月20日の記者会見で発表しました。12月23日、金剛能楽堂で開催予定の襲名披露公演で祖父が上演を望んだ「花子」を披き、三世茂山千之丞となります。

 会見には、祖父が創立した会社「童司カンパニー」の關秀哉社長、茂山千五郎家当主・十四世千五郎さん、父・茂山あきらさんが同席。

 童司さんは、「尊敬する祖父・千之丞の遺志を受け継ぎ、近づけるようにしたい」「笑いに特化した役者になりたい」と決意を語りました。

 祖父・二世千之丞さん(1923~2010)は、十一世千五郎の次男。1946年1月、九世千五郎の長男(早世)の芸名・千之丞を継承しました。新作狂言の作・演出、スーパー狂言の演出など狂言の発展に寄与。「夕鶴」の与ひょう役をはじめ演劇、歌舞伎など多分野の舞台で才能を発揮し、故・桂米朝さんらと上方芸能の発展にも尽力しました。

 童司さんはあきらさんの長男。父、祖父に師事。語学に堪能で、国内外でバイリンガル狂言を披露。新作狂言や、自ら作・演出を手がけるコント公演のプロジェクトも行っています。祖父・父と同様演劇や歌劇の脚本・演出も手がけます。

 襲名披露公演では、あきらさんが「福の神」「長光」、千作さんが「萩大名」を披露。「花子」で千五郎さんと逸平さんが共演し、後見をあきらさんと兄弟子・丸石やすしさんが務めます。茂山忠三郎家当主・五世茂山忠三郎さんも小舞で花を添えます。

(写真=故・千之丞さん、あきらさん、童司さんの三人会を開いた思い出の地・ライブハウス「磔磔(たくたく)」で会見する、〈左から〉關・童司カンパニー社長、童司さん、あきらさん、千五郎さん

(「週刊京都民報」5月6日付より)