「主権者として憲法を手に取って、読んで、自ら考え、暮らしの中に生かそう」と、「手のひらに憲法プロジェクト」が1月30日、発足しました。

 呼びかけ人は、京都大学の岡田知弘教授、髙山佳奈子教授、龍谷大学の奥野恒久教授、弁護士の尾藤●喜氏、中村和雄氏。

 安倍改憲に反対する世論を盛り上げるため、憲法に関わる情報を発信しようと新たな「憲法手帳」(A5判)の普及、ホームページを開設します。

 憲法手帳には、現憲法の全条文、1949年から4年間、中学校1年生の社会科副読本として使われた「あたらしい憲法のはなし」(抜粋)、大日本帝国憲法を掲載。表紙には、いわさきちひろさんの絵が使われています。

 ホームページでは、憲法成立当時の資料やクイズ、各地で作られた「ポケット憲法」も掲載されます。

 記者会見で、呼びかけ人代表を務める岡田氏は、京都大学が1928年の河上事件を黙殺し、その後の京大事件から戦争へと加担していった歴史や蜷川知事が憲法を暮らしに生かそうと呼びかけたことを語り、「憲法を手に取り、自分の問題として考え、広げてほしい」と話しました。「自民党改憲案そっくりの大日本帝国憲法も読んで」(髙山氏)、「戦後の反省から生まれた25条が、今まさに無視されようとしている。前文と合わせ見て下さい」(尾藤氏)「憲法では国民が権力を縛り、権力には守る義務がある。改憲論のさなか、憲法を知ってほしい」(奥野氏)などと述べました。

 憲法手帳は、10冊単位で送料を含めて1000円程度の支援カンパが必要。問い合わせメールinfo@pocketkenpo.com

(写真=いわさきちひろの絵を表紙に用いた憲法手帳

●はまだれに黄

(「週刊京都民報」2月4日付より)