南丹市園部町の山林約30ヘクタールを開発し、メガソーラーを設置する計画をめぐり、昨年10月の台風21号の大雨で計画地周辺の農地などに土砂が流出しました。工事のための山林の造成と調整池の未整備が原因で、日本共産党の迫祐仁、森下由美両府議、野村健同市議は9日、府に対し、対策が完成するまで造成工事を中止するよう事業者に指導することを申し入れ、工事現場を視察しました。

 府南丹広域振興局によると、昨年10月建設地に隣接する2地区(室河原、木原)に土砂を含んだ泥水が流れ出し、木原地区の農地に広さ0.4ヘクタール、厚さ数センチの土砂が堆積するなどしました。

 流出は、整備計画にある調整池(2万2000トン)が工事中のため未完成で、仮の調整池では土砂を受け止めきれなかったもの。同振興局は、「調整池が完成するまで、雨水などが調整池に向かう範囲について、木の伐採や表土の掘削を行わないよう指導している」としています。

 申し入れで、野村市議は、「台風21号では比較的雨量が少なかったが流出に至った。春先には雨が多くなるので、住民も不安に思っている」と指摘。調整池が完成するまで工事を中止するよう求めました。

 申し入れ後、工事現場を視察し、調整池の状況などを確認し、府職員から説明を受けました。

(写真=メガソーラーの工事現場を視察する〔左から〕野村市議、迫、森下の両府議

(「週刊京都民報」1月21日付より)