綾部市長選(1月21日告示・同28日投票)の立候補予定者による公開討論会が12日、同市内で開かれました。「民主市政の会」の堀口達也氏と現職の山﨑善也氏が出席。原発再稼働や地域経済振興、高齢者福祉などの論点で両氏の違いが鮮明となりました。

 原発再稼働について、堀口氏は、昨年、福島第一原発構内を視察したことを紹介し、「原発と人類が共存できないことを実感した。再稼働をストップし、廃炉に向かうことが必要」と主張。また、原発防災の一環として安定ヨウ素剤の事前配布を訴えました。山﨑氏は、将来的には原発は無くすべきとしながら、「再生可能エネルギーのボリュームが少ない」と、再稼働容認の立場を示しました。

 地域経済振興について、堀口氏は製紙業を出発点に機械金属加工へと発展した地元業者の技術力を全国に発信することや、行政として地域の文化・伝統を生かした地域おこしに取り組む協議会の設置などを訴えました。山﨑氏は、工業団地への企業進出や若者の農業回帰などを「いい風」と評価。商業施設や住宅など都市機能を市内中心部に集中させることを主張しました。

 福祉については、堀口氏が、国の制度を改めるとともに市独自の支援の必要性を訴えたのに対し、山﨑氏は共助や一定の負担を求めていくことも大事だなどと述べました。