福知山藍同好会の「第22回由良川藍染作品発表会」が11月25、26の両日、同市の「市民交流プラザふくちやま」で開かれました。26日には、会員が自作の作品を身にまとって発表する手作りファッションショーが行われ、
“自慢”の装いを披露しました。会場には、着物や反物、ドレスなどの約180点が並び、訪れた人を魅了しました。

 同会は発足23年目。明治時代末期まで由良川流域で盛んだった藍の栽培を復活させるととともに、種をまき、育て、すくもを作り、藍をたてて染めるまでの全過程を実践する活動を続けています。

 ファッションショーは今年で5回目。15組が参加し数十人の観衆を前に、着物やコート、ワンピースなどを身にまとい、会場に設置された舞台上をウオークしました。

 母親と登場した兄妹は恥ずかしそうにしながらも、藍色と白色の横じまのおそろいのTシャツ姿を披露。宮津市から参加した女性はちりめんを利用し、絞りで花柄をあしらったチュニックを着て登場しました。モデルさながらに、カーディガン風に着こなしストールをひるがえしながら舞台上をウオークする女性もいました。

 同会代表の塩見敏治さんは20年前に染めたというジャケットに身を包み登場し、「水に一晩つけてあくを抜けば発色が戻る。長く大事に使ってほしい」と語りました。

 初めて、ショーに参加したという福田圭子さんは、「観客もたくさんいてドキドキしましたが、徐々に愛情をこめて作った作品を見てもらえる嬉しさにかわりました」と話していました。

 舞台上には今年度の福知山市展で奨励賞を受賞した桔梗柄の振り袖や、入選した夜空を照らす月と月光を絞りとグラデーションで表現したタペストリーなどが並べられました。

 メーン会場と別室に、藍染のドレスや折り紙、市内の園児が染めたTシャツ、窓から見える空と木々の風景を描いたタペストリーなどが展示されました。京都市内の和装業界で働く女性は、「藍染めのワイドパンツはおしゃれで、はいてみたいと思った」と話していました。

(写真上=母親と一緒におそろいのTシャツで登場した兄妹、写真下=ジャケットやストールを身につけ夫婦で登場

(「週刊京都民報」12月3日付より)