印刷通販会社の「プリントパック」(本社・向日市)が、中央労働委員会での和解合意(2月)に反して11月、新規加入の組合員を呼び出し、脱退を迫っていたことが分かりました。

 全印総連京都地連と同ユニオン京、プリントパック京都分会は同月14日、会社に抗議し、不当労働行為の解決を求めて争議行為に踏み出すことを通告。会社側からの回答がないことを受けて再び通告を行った上で23日に、組合脱退の圧力をかけた発言の録音データをインターネット上で公開しました。

 「和解」では、組合員の賃金差別を改め、労働時間短縮にむけ勤務体制の改善に努めること、誠実に団体交渉に応じることなどの内容で合意。その後、団体交渉を通じて交渉しており、同組合は順次、新加入の組合員を通知していました。

 今回の件は、同月6日の団体交渉で通告をした矢先の10日、会社の常務が新組合員を会議室に呼び出して、「組合は会社にとってはマイナスだ」、団体交渉に参加してきたら「わしは容赦せんよ。相当きつくやるからな」などと詰問口調で行われました。

 京都分会の中山悠平分会長は、同分会のフェイスブックで、労働組合は会社の敵ではなく、労使が良い関係を結ぶためにとても大切なものだと説明。「今回勇気を持って公然化してくれた仲間に、不当労働行為が行われたことは、残念でなりません」「発言の謝罪とこれからこのようなことが起こらないように改善される事を求め、ここに抗議します」と発信しています。

(写真=新組合員を呼び出し、詰問口調で迫る常務の発言が字幕付きで公開されています

(「週刊京都民報」12月3日付より)