第37回「平和のための京都の戦争展」(同実行委員会主催)が8月1日~6日まで、京都市北区の立命館大学国際平和ミュージアム・中野記念ホールで開催されます。

■日本の国はふたたび戦争しないと固く誓った

 メーン企画は、「日本の国はふたたび戦争しないと固く誓った」をテーマに構成し、戦争の歴史、実相を学ぶ資料をはじめ、安保法制=戦争法、「共謀罪」法が強行された国内情勢、国連で7日に採択の「核兵器禁止条約」の歴史的意義などを伝える解説パネルや写真など約300点を展示します。

 初展示は、▽東洋民俗博物館(奈良県)に保存の「青い目の人形」▽1928年の第1回普通選挙で当選した山本宣治(日本共産党推薦)の選挙ポスター▽第二次世界大戦中、キューバの刑務所に強制収容された日本人移民・島津三一郎氏に関する写真や資料です。

 「青い目の人形」は昨年、京都府内で8体目を発見した中野恭子さんが今年5月、奈良市の同博物館に保存されているのを新たに調査し、紹介するエファンビー社の人形。日米親善を目的に宣教師のシドニー・ギューリック博士が中心となって1927年に日本の学校に贈ったものとは異なり、シカゴ大学のスタール博士が親交のあった、九十九豊勝初代館長に贈った人形で、友情人形と同じくエファンビー社製であることをうなじの刻印で確認しました。中野さんは、「戦禍を免れた民間交流の人形として紹介したい」と話しています。

 期間中、「青い目―」を中野さん、キューバの日本人移民を研究取材してきた中野健太さん、山宣ポスターを「宇治山宣会」の役員が解説します。

 また、新企画としてU─12(12歳以下)対象の「第1回取材コンクール」を催します。昨年の戦争展を訪れた静岡県牧之原市の小学生が、「青い目の人形」を社会自由研究にまとめ、それが同地域の教育芸術祭で「特選」を受賞したことを機に募集するものです。

 「平和のための京都の戦争展」見学取材レポートのテーマで、個人・グループの参加を呼びかけます。申し込みは8月6日まで(作品提出は同26日まで)。

 開催期間中はミュージアム内の別会場で、各団体主催の講演会や映画会が午前・午後に全11企画と、子ども向けのピーススクールが日替わりで行われます。
 開催時間=午前9時半~午後4時半。入場無料(常設館は小中生無料、高校生250円、大人350円)。同実行委員会☎075・231・3149(日本機関紙協会京滋地方本部内)。

(写真=4月に発見された山宣の選挙ポスターと集会ポスター

(「週刊京都民報」7月30日付より)