米外資系企業「FS Japan Project6合同会社」が、南山城村と三重県伊賀市にまたがる山林でメガソーラー建設を進めようとしている問題で、「南山城村の自然を守る会」(橋本洋一代表)は5月23日、初となる京都府・三重県住民の交流会・現地視察会を南山城村内で開催。両府県の住民が情報を共有し、住民合意のない建設計画反対で共同して運動を進めることを確認しました。

■送電線敷設する三重側の計画未確定

 三重県側に送電して中部電力の送電線と接続する計画でありながら、FS6社は、京都府域の開発計画だけの事業計画書を村民に提示し、住民説明会を行ってきました。

 しかし、村民から「京都府側だけで計画を進めようとするのは不誠実」などの批判があがり、月ヶ瀬ニュータウン自治会の総会は「計画反対」、「協定は結ばない」と多数で決議。〝不完全〟で、住民が反対する事業計画書を知事が認めるのかが争点になっています。

 交流会、現地視察会には、住民と、日本共産党の岡野恵美・三重県議、百上真奈・伊賀市議、前窪義由紀、島田敬子、迫祐仁、森下由美・各京都府議、齋藤和憲、鈴木かほる・両南山城村議が参加。

 「会」の橋本代表がFS6社の示した事業計画、計画の問題点、運動の経過などを説明。日本共産党府議団の前窪団長が、ソーラー建設も環境アセス条例の対象にさせるなど府議会での論戦を説明するとともに、京都府の関係条例が三重県や兵庫県と比べて遅れている、と知事の姿勢を批判しました。

 岡野県議は、▽三重県の条例は10㌶以上の開発でも簡易アセスの対象とする▽現在小規模な太陽光発電所でも届け出を必要とするガイドラインを作成中▽FS6社側から計画が出されていない─ことなどを説明。

 百上伊賀市議は、地元がFS6社の送電線埋設予定地にあたり、同社以外のソーラー建設で批判が起こっていることなどを報告しました。