米外資系企業「FS Japan Project6合同会社」(職務執行者ビフォード・J・エベレット、東京都千代田区)が南山城村と三重県伊賀市でメガソーラー開発を進めようとしている問題で、住民説明会が1月28日、南山城村のやまなみホールで行われました。参加した約60人の住民から、計画に反対する意見や不誠実な説明に不満を訴える発言が相次ぎました。

 FS6社側は、旧事業計画書と新事業計画書との違いを説明するとともに、旧事業計画書に関する意見書や、関係地域への説明会で出された意見について回答しました。

 砂子田川の谷筋を埋めて両側の丘陵を一体化し、流路変更する造成計画については、「開発区域内は、50年に1度の大雨に対応する調整池を設け(雨水流出を)カットするため、下流域への雨量は7割ほど減少する。開発したほうが下流の洪水リスクは減少する」と強弁。温度上昇、水質汚濁、騒音、反射光、電磁波も「問題ない」とし、景観上も「周囲の丘陵や森林にさえぎられて、違和感は与えない」と説明しました。

 これに対して住民側は、「河川の流量計算のもととなる資料も配布せずに説明するのは問題だ」、「景観上問題ないと言うが、小学校のグラウンドから見える」、「小学校の間近の計画。100%安全と言えなければ賛成できない」、「世界的な企業なのになぜ、山を削って開発するのか。企業理念に反する」、「暴力団と関係する開発業者と進めた計画はいったん白紙に戻すべき」、「保育園、小中学校の保護者は計画を知らない。なぜ説明しないのか」などの意見が出されました。

 FS6社側は3時間後、説明会を一方的に打ち切ろうとしたため、会場は騒然となりました。住民が40分間にわたり「説明が不十分。もう一度説明会を」と求め、FS6社は「開催するか検討する」と回答しました。

 FS6社は後日、地元に対し、「2月11日午後、やまなみホールで質問会を開催したい」と連絡しました。

(「週刊しんぶん京都民報」2月5日付より)