20160401-03  日本共産党京都府委員会の渡辺和俊委員長は3月24日、インターネット報道メディア「IWJ(インディペンデント・ウェブ・ジャーナル)」の番組に出演し、同党府委員会として候補者を擁立せず、「自主投票」を決めた衆院京都3区補選(4月24日投票)への対応や5野党合意の意義、今後の野党共闘の展望などについて語りました。

 ジャーナリストでIWJ代表の岩上安身(いわかみ・やすみ)氏による単独インタビューに応えたものです。

 渡辺氏は、民主党京都府連が共産党と「いずれの選挙でも共闘しない」とする活動方針を定期大会で決定した(3月13日)もとでも、安保法制廃止・政権打倒に向けて選挙協力まで踏み込んだ画期的な5野党合意(2月19日)を誠実に尊重する立場から自主投票に決めたと述べ、「選挙協力については、相手(民主党府連)が望まないことを私たちがやらないのは当然のことです。しかし、いま、多くの国民が安保法制の廃止のために野党の共闘を求めています。それにこたえたのが5野党合意です。北海道(5区)では協力できているのに、京都では共産党が候補者を立てて争っていては、全国注視のもとでマイナスとなります。やはり、自主投票が一番よかったと思います」「党員や支持者の間で戸惑いはありますが、疑問に思う人も『この状況で分裂選挙にしてはいけないでしょう』と話すと納得していただけます」と説明しました。

■〝共闘しない〟に「びっくり」

 岩上氏は、民主党府連の方針について、「これにはびっくりしました」と表明。IWJの事前取材でも、民主党府連側が「共闘しない」と回答していることを紹介し、「衆参同日選やまたは早期の衆院選となった場合、京都はどうなりますか」と質問。渡辺氏は、「京都の民主党と今まで仲が悪かったとしても、5野党合意があるわけですから、『野党は共闘』という国民の声にこたえる責任が野党にはあります。京都が北海道5区のような共闘ができないことは残念ですが、今後の情勢の進展や市民のみなさんのたたかいが発展していけば、京都の民主党も市民や国民との関係の中で試されてくると思います」と述べました。

 さらに、岩上氏が「インタビューするまでは、(京都の共産党と民主党の)溝は非常に深いなと思っていましたが、話をうかがう中で、今後のことは分からないな(と感じました)」と述べたのに対して、渡辺氏は「政治のダイナミズムとはそういうものだと思います。いま、政党が主観的に思っていることだけでは動いていかない。やはり、国民が主人公です」と明快にこたえました。

 岩上氏は、京都3区補選をめぐる対応については、福山哲郎参院議員のインタビューを行う予定としています。

 インタビューの動画は「IWJ Independent Web Journal」で見ることができます。IWJ(冒頭の約14分は無料で視聴できますが、全体を視聴するには会員登録〔有料〕が必要です)。

(写真=岩上氏(左)の質問に答える渡辺府委員長)

(「週刊しんぶん京都民報」4月3日付より)