20150529-01 京都市左京区の世界遺産・下鴨神社のマンション建設問題について、市民団体が27日、市民対象の説明会開催に応じるよう神社への行政指導を求めて、門川市長あてに申し入れ書を提出しました。

 申し入れたのは、近隣住民らが4月に立ち上げた「世界遺産・下鴨神社と糺の森問題を考える市民の会」です。
 申し入れ書では、「神社の歴史的遺産と周囲の歴史的環境は、当該資産の所有者だけのものではなく、市民との共同財産である」と強調。その上で、「神社と行政の間の協議だけで、住宅地に改変することは到底許されない」とし、「風致・景観・環境や文化財保護に関する総合的影響評価の実施と公表」などとともに、6月10日までに文書で回答するよう市に求めています。

 申し入れには約20人が参加。参加者は「建設業者が説明会を開くとの文書が町内会を通じて回ってきている。なぜ神社が責任を持たないのか。広く市民を対象にした説明会を開くべきだ」「今回のマンションは、世界遺産を売り物にした新手の商法だ。それを市が認めれば国際的に批判をあび、取り返しのつかないことになる」と訴えました。