京都市伏見区板橋学区で築110年の酒蔵が解体された問題で、京都・まちづくり市民会議は2日、京都市に対し景観保全の役割を果たしたのかただす公開質問書を提出しました。
 問題の酒蔵は酒造会社「月桂冠」の北蔵工場跡で、同社がスーパーなどの建設予定地にするため、1万1900平方メートルの敷地を整備しています。解体工事は7月から行われ、すでに1907年に建設された木造の酒蔵が解体されています。
 質問では、同酒蔵を含む地域が市の眺望景観創生条例に基く景観保全地域に指定されており、所有者による景観保全の義務が生じていると指摘。その上で市に対し、▽市民および事業者の啓発に向けてどのような取り組みをしてきたのか▽景観重要建築物に指定する取り組みをしてきたのか▽月桂冠は義務に違反するものではないのか▽月桂冠にどのような措置をとったのか▽解体跡地の建築認定を拒否すべきでないか▽今後どのような対策をとるのか―の6点を質問。23日までの回答を求めています。