南区革新懇 「解釈改憲で憲法をこわすな!戦争への道を許さない集い」が26日、京都市南区の京建労会館で開かれました。南区革新懇主催、憲法九条みなみの会、治安維持法国賠同盟下南支部など11団体の協賛。
 升谷喜男代表世話人が開会あいさつ。多くの団体の協賛を得て開催できたことを喜び、安倍政権の暴走政治をやめさせるために多くの団体、個人が結束しこの力を合わせ運動の発展をと述べました。日本共産党のこくた恵二衆院議員、井上さとし、倉林明子両参院議員のメッセージが紹介されました。
 集会は第1部で、「海外で戦争する国への暴走を許すな─集団的自衛権を問う」と題して尾崎彰俊弁護士が○✕クイズを使って集団的自衛権について講演。安倍内閣が集団的自衛権を持ち出してきた理由や日本の戦争の歴史、国連憲章や憲法九条との関係からどう見るか、などについてわかりやすく話しました。意見交流では、徴兵制の有無や、秘密保護法の危険な本質などについて活発な議論が交わされました。
 第2部は特別報告として漆葉龍彦氏(前大泉寺住職)が父(漆葉見龍)が特高警察に検挙された時の様子をリアルに語りました。自身が18歳の時で、寝ているところに土足で踏み込み、棚にあった本や資料など押収し、父を検挙した様子を克明に報告。面会時、当時の特高から「検挙、勾留は当然だ。無実の者を犯罪者、政治犯に仕立てることは簡単に出来る」などの話を聞いたと述べ、「安倍内閣の秘密保護法の内容もほとんど同じでその恐ろしさを感じる」と話しました。
 特別報告として南区久世在住の小高美代子さん(90)が、原爆投下の被爆体験を語りました。70年前に20歳で広島の爆心地から1.8キロ地点で被爆した時、広島駅周辺は死体の山で、水を求めてさまよう被爆者など地獄絵を見たような思いなどを克明に報告。「これからも戦争、原爆のむごさを伝えていくことが使命。どこでも話しに行く」と述べ、「人は命を自然に全うすることが一番、戦争で命を落とすなんてだめよ、あたりまえじゃない」と呼びかけました。
 会場からの自由発言で、山内よし子府議が京丹後の米軍レーダー基地建設が地元住民にまともに説明もなく強行され、テロの対象にされる危険のあることや日本の法が適用されない治外法権が米軍基地であることなどを報告しました。
 運動交流で、久世九条の会の岡本喜世子氏ら6人が、新調した「憲法九条守ろう」と書いたカラーの横断幕を掲げ登壇。2004年の自衛隊のイラク派兵に反対し、「憲法九条を守る京都市政を願い久世地域の166人アピール」を発表し、その後山本昭郎所長や飯田哲夫医師ら33人の呼びかけで05年5月9日に「くぜ九条の会」が発足。毎年「いのちを歌い、平和を語るつどい」を続けてきたこと、憲法九条南の会のよびかけに応え「九条通作戦」で宣伝活動していると報告。
集会では憲法九条をノーベル平和賞受賞のための国際要請署名の取り組みのよびかけや、8月9日の「9の日行動」として九条通提灯デモ(吉祥院病院前午後5時45分集合-集会後、京都駅南アバンテーまで提灯デモ)を呼びかけました。