二宮厚美神戸大学名誉教授 消費税増税、社会保障改悪許さず、みんなで声を上げよう――「暴走ストップ・倍返し、左京区民大会」が8日、同区の教育文化センターホールでひらかれ、140人が参加しました。
 二宮厚美神戸大学名誉教授が講演。安倍政権の憲法9条、25条の解釈改憲とアベノミクスでの成長戦力の路線に対して「レッドカードを付き付け、一点共闘の同時多発的な運動を多面的に広げよう」と呼びかけました。
 二宮氏は、安倍政権が現9条下でもアメリカと一緒に戦争する国に変ぼうさせる集団的自衛権行使や特定秘密保護法などについて、近代の民主主義国家として許し難いと厳しく批判。25条についても人権としての社会保障から「共助、連帯としての社会保障」という国の責任を投げ捨てた上、消費増税実施と抱き合わせにしたことで福祉国家型財政原則を転換させたのはルール違反だと指摘。さらに、アベノミクスの成長戦力として安倍首相が「世界で一番企業が活動しやすい国」にすると述べたことを強調し「福祉国家解体戦略としての成長戦略であり、許し難い暴挙」と力を込めました。
 一方で、今年の5月に各地で行われた憲法集会で96条改憲を許さないたたかいが大きく広がり、6月の東京都知事選挙、7月の参院選挙で日本共産党が大きく前進し、9月の堺市長選挙で維新派が敗北した動きをたどり、「改憲型新自由主義の悪質な反則にレッドカードを掲げる時だ。原発、TPP、消費税、基地問題、社会保障など一点共闘を同時に多発的に展開していく時代に入った。日本は憲法のもとで全国民が結束できる。点から線へ、面へと大きく運動を広げよう」と訴えました。
 教職員組合や年金者組合、青年、福祉保育労など5人が労働や現場の実態などを報告しました。