TPP学習会 マレーシアで7月末に行われたTPP交渉会合に日本が初参加し、8月末にブルネイで閣僚会議が行われ、10月の首脳級会合で基本合意を目指すと言われている緊迫した情勢の中で、最新情勢を学び、秋の運動を構築しようとTPP参加反対京都ネットワークは5日、中京区の京都府保険医協会会議室で学習会を開き、参加団体の京都総評や農民連、新婦人などから約50人が参加しました。
 国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会(全国食健連)の坂口正明事務局長が「TPP最新の情勢と課題を学ぶ」と題して講演。TPP交渉の参加の際に「守秘契約」にサインしていることから、一切の内容が公表されない中で、マスコミ報道や現地取材をした団体職員や国会議員などからの情報を詳しく報告。「具体的な交渉には進んでいないようだが、10月のエイペック首脳会議で政治決着をする可能性がある」と指摘。秘密交渉というTPP交渉について、今年4月の国会での農水委員会決議の中にTPP交渉で政府に対して「交渉により収集した情報については、国会に速やかに報告するとともに、国民への十分な情報提供を行い、幅広い国民的議論を行うよう措置する」事項があるとして、「政府のやっている事は国会決議に反している。守秘契約でも政府には情報開示の義務がある」と述べました。
 さらに、TPPの先取りとも言える規制緩和で、外国人を診察する病院を作ったり、海外の企業が農地所有できるなどの“世界で一番企業が活動しやすい国”を目指す安倍政権の特区構想が進められる可能性があると話しました。
 秋の大運動として、TPP交渉の内容を公表し、TPP交渉からの撤退を求める署名活動やシンポジウムなどを幅広く進めることを提案。「参院選後も全国では運動は盛り上がっている。秘密裏に進めるなという告発を進め、一致点の幅広い運動を展開して行こう」と呼びかけました。