守田敏也さん 全国各地で原発・放射能問題について講演を行う、ジャーナリストの守田敏也さんが18日、京都市北区で開かれた日本共産党の倉林明子参院京都選挙区候補の個人演説会で「倉林んさんを必ず勝たせたい」と訴えました。大要を紹介します。
 倉林さんをどうしても応援したくて、この場にやってきました。
 何度も福島や関東など放射能汚染された地域を訪問し、たくさんの人と知り合い、情報が入ってきます。いま被災地周辺で深刻な健康被害が起こり、亡くなっている方もいます。「知り合いが亡くなった」「まわりで5人亡くなった」など情報が寄せられます。
 その中で、政府は、福島の子どもたち17万人のうち、12人が甲状腺がん、15人ががんの疑いが濃厚だと発表しました。甲状腺がんは100万人に1人の病気です。なぜ17万人で27人も起こるのでしょうか。大問題です。
 私もすべてが放射能汚染のせいだと考えていません。今の子どもたちの生活は化学物質に侵されていて、放射能との複合汚染です。大変なことが起こっていると認識しなければなりません。
 さまざまな健康被害が起こっており、医療の崩壊を一番心配しています。津波の被害、震災のストレス、その上に甲状腺がん、他の病気も生まれる可能性があります。
 だから今、倉林さんのように、医療の現場を知り、多くの患者さんを救ってきた、看護師が国会にいってほしいと思っています。
 彼女の人生を描いた「倉林明子物語」を読み、非常に感銘をうけました。彼女は高校の時から学費を自分で稼ぎ、お父さんや兄弟を支え、「多くの人を救いたい」と看護師を目指したのです。
 正直に思ったのは、倉林さんが政治の世界にとられるのは惜しいな、ということです。実際、彼女は政治家への要請があった時、「看護師を辞めたくない」と涙を流したそうです。でも友人と話し合い、「今の医療界や現実を変えていくには、政治を変えるしかない」と決意したといいます。このくだりに非常に感動しました。
 ひしひしと医療の現場を知っている人が政治家になることが重要です。私が尊敬する医師の肥田舜太郎さんも「看護が最も重要な仕事だ」と訴えておられます。肥田さんは「医療の現場に無くてはならない優しさをもっているのが看護師。医療にとって、患者本人の肉体と精神が持つ回復力を引き出すのが最も大事なこと」と述べておられます。今の医療の現場では看護師が不足し、看護の力を引き出すことが十分にできていません。
 だからこそこうした経験を持つ、倉林さんが国政に入っていただければ、医療の現場、福島や健康被害に苦しんでいる人を救うことになると思います。本当になんとしても勝ってほしいですね。残された期間頑張りましょう。
 もう一つ大事なのは、倉林さんが女性であることです。
 慰安婦問題、私たちは旧日本軍性奴隷問題と呼んでいますが、この問題でずっと活動してきました。「維新の会」の橋下代表の発言、本当に腹が立ちました。なんであんな人が政党の代表なのか。こんな政治を許さないためには、女性の政治家を増やすしかありません。
 倉林さんが選挙戦に勝ち切り、日本の明るい未来を切り開きましょう。私も頑張ります。