楽天堂・豆料理クラブ代表・高島千晶さん

 京都で豆とスパイスの専門店を始めて10年になります。以前、商売をしていた山口県で原発に島ぐるみで反対している祝島のたたかいに心を寄せていました。原発は危険だと決定的に思ったのは20代で霞が関の法務省で働いた5年間です。官僚は省庁の利益を優先しており、なれあっていた自民党は国の利益が大事で民のことを考える人には出会えませんでした。民主主義が実現していない国で原発を稼働させることは間違っています。地震国であり、コストが高い、捨て場所がない核のゴミなどの問題は当然ですが、改めて「3・11」で国は民を守ってくれないと思いました。
 小売業を始めたのはサービスを受ける側ではなく、公民としてどんな世の中をつくりたいのか、小さい単位から考えて行きたいと思ったからです。生産者が見え、消費者と交流し、確かな手ごたえを共有しながら、民主主義を守って行くことはあり得ると思います。この10年、いろんな政党が出てきました。「わくわくするような社会をつくろう」と言う政治家もいますが、違うと思う。政治って実は地味で、めんどくさいことを引き受けて問題を1つずつ解決していく、そんなプロセスだと思うんです。共産党は生活相談をはじめ、いつも民の側で動いてくれます。日本でちゃんとした野党として仕事をして欲しいし、さらには政権の一角を担って欲しい。(「週刊しんぶん京都民報」2013年7月7日付掲載)