沖縄連帯集会 基地のない平和な沖縄・日本を―と呼びかけた「6・16京都集会」(同実行委員会主催)が16日、京都市東山区の円山野外音楽堂で開かれ、強い日差しが照りつける中、市民ら650人が参加しました。
 主催者を代表して、大湾宗則氏(沖縄県人会事務局長)があいさつ。昨年10月の沖縄県宜野湾市の米軍普天間基地へのオスプレイ配備に反対するオール沖縄のたたかいや政党の違いを超えて全沖縄で総理へ直訴した今年1月の上京行動への熱い思いを語るとともに、さらに12機が来月にも普天間へ配備されることや辺野古への基地移設の問題点などを述べ「県民の総意を踏みにじり、さらに京都にまで米軍基地が作られようとしている。沖縄のたたかいと連帯し、基地の無い日本を目指し、大きく運動を盛り上げよう」と訴えました。
 普天間米軍基地から爆音をなくす訴訟団の高橋年男事務局長と高江村でヘリパッド建設に反対して07年から座り込みを続けている伊佐真次さんが、現地のたたかいを詳しく語りました。高橋さんは「アメリカではオスプレイの離発着時の風熱が歴史遺産に影響すると禁止されているのになぜ沖縄は許せるのか。日本の憲法よりも安保条約が上にあることの構造的差別だ」とアメリカと日本政府を厳しく批判。また、昨年9月から普天間基地のゲート前で座り込みを続けている中で、県民だけでなく自衛官や元米兵からも連帯のメッセージが寄せられていると述べ、「軍事基地のない、平和な日本を一緒につくろう」と呼びかけました。伊佐氏は東村高江でヘリパッド建設に反対し、座り込んでいることが通行妨害になると沖縄防衛局から提訴された経過を述べ、「ここで静かに暮らしたい。危険だからやめて欲しいと言っているのに国から提訴されるなんて前代未聞。国策に反対するのは妨害者なのか」と問いかけました。そして「命は宝。共通の言葉です。日本に米軍基地はいらない、基地問題の解決に向け頑張って行きましょう」と話しました。
 集会では、普天間基地の即時閉鎖・返還を求め、辺野古と高江に米軍基地を建設させない、オスプレイ配備の撤回を、と呼びかけた集会アピールと京丹後市経ヶ岬に米軍Xバンドレーダー基地をつくらせないことを要請する特別決議を参加者の総意で採択。参加者らは、祇園石段下から京都市役所までデモ行進し、「日本に米軍基地はいらない」「京都に米軍基地をつくらせるな」などとシュプレヒコールし、沿道の市民らにアピールしました。
 京建労からは約200人が参加。青年部書記長の阿部飛鳥さん(31)は「沖縄の現状が憲法より安保条約が上にあると言うことが良く分かった。京都に米軍基地をつくらせないたたかいを広げるため学習会など開いて広く知らせたい」と話していました。