自民党の憲法改正草案を考えるつどい 「木津九条の会」は19日、木津川市の東部交流会館で「自民党の憲法改正草案を考えるつどい」を開き、市民ら32人が参加しました。同会呼びかけ人で、元朝日新聞大阪本社編集局長の長谷川千秋氏が「憲法問題をめぐるメディア状況と世論」と題して報告。「九条の会」事務局長の小森陽一氏が登場するビデオ「あぶない憲法のはなし」が上映されました。
 長谷川氏は、今年の憲法記念日のマスコミ報道に見られた特徴として、異様な改憲キャンペーンの中で96条の改憲手続き要件の緩和という具体的な改憲案が示されたと指摘。読売新聞が橋下徹・日本維新の会共同代表のインタビューと安倍首相インタビューなどで96条改憲を連続して掲載し、産経新聞が自民党改憲草案そっくりの「国民の憲法」要綱を発表したと、その新聞を示しながら話しました。「他のメディアも政治家の発言を垂れ流し、ジャーナリズムの最大の任務である『権力の監視』機能を喪失している」と批判。そして、96条改憲への賛否を問う世論調査結果で時間の経過とともに「反対」が増えていることや9条をめぐる世論調査で「9条を変えて自衛隊を国防軍にする」ことへの反対は62%と賛成の2倍に達していることを示し、「具体的な内容が見えて来ると国民は健全な判断をしており、平和憲法のDNAは消えていない」と述べました。
 交流では「現憲法を今の政治にもっと生かすべきだ」「領土問題は武力行使でなく外交の力で解決すべき」「9条2項を持っている大国はない。戦力不保持は日本の財産だ。これを世界に広めないと戦争で紛争は解決しない」などの意見が出されました。