ナノハナ 京都市内の河川や土手、野原にはタンポポ、カラスノエンドウやホトケノザなどの野草たちが太陽の日差しをいっぱい受けて花を咲かせています。写真は、南区の桂川久世橋から少し下流の土手いっぱいにあふれる菜の花の1つセイヨウカラシナです。バックの少し霞む連山にポツンとしたコブが愛宕山です。
 セイヨウカラシナ(西洋芥子菜)は食用オイルを採取するナノハナ(菜の花:アブラナ〈油菜〉)と同じ仲間ですが、畑から脱出して各地に繁殖しています。しかし、最近はめっきりと減った感じがします。
 日本には和名にナ(菜)のつく野草がおおく、スギナ(杉菜)、セイヨウアブラナ(西洋油菜)、ブタナ(豚菜)、ソバナ(蕎菜)、ゴマナ(胡麻菜)、ツルナ(蔓菜)、アマナ(甘菜)そしてヨメナ(嫁菜)他たくさんあります。これらは全部食べられます。昔の人たちは野草からビタミンなどの栄養をとっていたようです。(仲野良典)
 「菜の花や月は東に日は西に」蕪村
 「菜の花畠に入日薄れ 見渡す山の端霞ふかし」高野辰之