大阪市の橋下徹市長が結党し、国政進出を狙う「日本維新の会」。次の総選挙で重大争点となる4つの課題で、同会はどういう立場をとっているのか。国政政策と実態について、各界の人が疑問と不安、怒りの声をあげています。

 橋下氏は、大飯原発再稼働問題で、当初反対姿勢を取っていたのに、わずか1カ月余りで容認姿勢に変節。その一方で、「維新八策」では「脱原発依存体制の構築」を掲げるなど、無節操な態度に終始しています。

態度変更に反省なし

ふしみ原発ゼロパレードの会 村上敏明さん

 「ふしみ原発ゼロパレード」に参加するとともに、関電京都店前(下京区)の反原発アピール行動には、毎週欠かさず参加してきました。原発問題に対する橋下氏のいい加減な言動は、私たち市民の地道な「原発ゼロ」をめざす活動をバカにするものです。
 橋下氏は4月、大飯原発再稼働を容認する民主党政権を倒すとまでアピールしました。ところが、5月末には、「建前ばかり言ってもしょうがない。再稼働は、事実上の容認ですよ」と態度を180度変更しました。この発言以降、再稼働を認める流れができてしまいました。その責任は大きいと思います。
 自分の言動に何の反省もないまま、「維新八策」で「脱原発依存体制」を掲げても、到底信頼できるものではありません。しかも、私たちが望んでいるのは「即時原発ゼロ」です。
 また、橋下氏は、東日本大震災で発生したがれき受け入れを決め、市民向け説明会を開催しましたが、その時の態度も許せません。入場する市民の手荷物検査を実施するなど、市民をまるで犯罪者扱いしました。その上、住民の質問に対して、自らマイクを握って一方的に終了宣言をするなど、居丈高、誠実さとは無縁の態度です。
 こうした人間のモラル、品性に欠けた人物が、国政に出る資格はありません。(「週刊しんぶん京都民報」2012年10月7日付掲載)