橋下徹大阪市長は新党「日本維新の会」を28日にも結成しようとしています。衆院選を焦点にした国政進出が狙いです。橋下氏のめざすものと同会の実態について、〈上〉に続き、京都の各団体関係者の危ぐの声を紹介します。

 「維新八策」では、「統治機構を作り直す」として、「最終型は道州制」と明記。道州制は、日本経団連が「究極の構造改革」として、強力に推進しているものです。都道府県をなくし、社会保障や住民サービスなどの行政の役割を投げ捨て、大企業のもうけを優先させる都市開発やインフラ整備に財源を投入するのが狙いです。

府民のくらしを破壊

京都府職労連委員長 森吉治さん

 橋下氏の狙いは、都道府県をなくし、大企業・財界支援のための組織を新たにつくり、予算・職員をそこに動員することにあります。
 都道府県は、本来、中小企業、農林漁業、福祉、医療、教育などの施策で住民のくらしを支える組織です。都道府県の解体は府民生活を壊します。
 事業所数で99%を中小企業が占める京都では、その影響は深刻です。中小企業が長年の不景気で疲弊し、雇用者報酬も3年連続で減少、特に府北部では地域経済が大きく落ち込む状況です。北部の合併した自治体の住民からは「合併しても、何もええことがなかった」という声がいっせいに出されています。道州制を強行し、府独自の伝統産業・製造業など中小企業支援、農林水産業への支援策を打ち切ったら、地域経済は破壊されてしまいます。
 府の職員にとって、府民と接し、住民の実態や要求にもとづく施策を実施することは非常に重要です。しかし山田知事は、市町村合併の強行や振興局、土木事務所の統廃合を行い、府民から政治を遠ざけてきました。さらに道州制という巨大な広域行政になれば、住民との接点はほとんどなくなり、州知事の顔色をうかがうだけのトップダウンの行政になってしまうのではないでしょうか。
 財界や橋下氏らは、2010年に関西広域連合を発足させ、国の出先機関の移譲など、道州制への移行を急速に進めようとしています。府民生活を切り捨てる道州制を阻止し、京都と地方自治を守るために全力をあげていきます。(「週刊しんぶん京都民報」2012年9月30日付掲載)