映画「ひまわり」宮森小ジェット機事故 オスプレイ配備撤回を求める運動が広がる中、米軍ジェット機が沖縄の小学校に墜落した事故をテーマにした映画「ひまわり 沖縄は忘れない、あの日の空を」が来年1月、公開されます。
 米軍機が石川市(現うるま市)の宮森小学校に激突した事故(1959年)と米軍ヘリコプターが沖縄国際大学に墜落した事故(2004年)を通じて、今も続く基地・沖縄の人たちの苦しみを描いています。出演は俳優の長塚京三さんらです。
 同映画の監督、及川善弘さんに映画の見どころや完成に向けた抱負を聞きました。
 宮森小事故のことを県外の人はほとんど知らないでしょう。基地被害の原点である、この事件をまず知ってほしいと思っています。
 沖縄から米軍基地を全面撤去しない限り、こうした悲劇はなくなりません。なぜ沖縄に基地があるのか、沖縄の問題は日本の問題でもあります。映画を見ることで沖縄のことを考えてもらいたいと思います。
 青森県出身で沖縄にはゆかりはありません。ただ、原発、三沢基地、過疎、出稼ぎなどを通じて中央と地方のズレは感じてきました。沖縄にもそれが共通しているのではないでしょうか。
 沖縄戦、基地、そして今度のオスプレイ。日本と沖縄とのズレ、日本のせいで沖縄の人たちが翻弄され、払ってきた犠牲とそれに対する怒りを描きたいと思っています。
 映画を見て、平和とは何か、人間らしく生きるとは、考えるだけでなく動きにしてほしい。若い人たちにぜひ見てほしいと思います。
 全国に呼応して、京都では森清範・清水寺貫主ら11人の呼びかけで、「ひまわり」製作と上映を成功させる京都の会(準備会)が発足。製作協力券(上映時に鑑賞券として入場可能)の普及を呼びかけています。券は1枚1000円。問い合わせ・購入はTEL075・256・1707(京都映画センター)。(「週刊しんぶん京都民報」2012年8月12日付掲載)