ヘラオオバコ 晩春の宇治川堤防や河川敷には、ツクシやオオイヌノフグリの可愛い紫の花もなくなり、その後から白ツメクサ、アカツメクサ、アカザ、西洋タンポポ、少し背の高いエノコログサ、ハルシオンやヒメジョオンにヘラオオバコなどと人の背丈もあるスイバやギシギシなどが元気いっぱいに伸びています。
 写真はヘラオオバコ(オオバコ科オオバコ属)で原産はヨーロッパ。日本には幕末のころに渡来したらしいです。葉っぱは根っこから広くて大きく伸びているのがオオバコ(大葉子)で、ヘラオオバコは細長くてヘラ(箆)状にほぼ直立しているのでヘラオオバコと言います。先端は写真のように長さ2~8センチの円柱形の花穂をつけます。花の外に長く伸びた白い雄しべが、下から上にと順に咲きあがっていくとても面白い花穂です。
 バックの鉄橋は近鉄電車の宇治川鉄橋です。橋脚は両岸のみで高さ24メートル、全長164メートルを支えています。橋梁には「澱川橋梁」と大きく書かれています。鉄橋は戦前につくられましたが、近くに陸軍工兵隊の基地があって軍事訓練のために鉄橋途中には橋脚をつくらなかったと伝えられています。(仲野良典)