ミスミソウ 厳冬の冬も3月に入って気持ちは春近しの心境です。府立植物園の植物生態園にはセツブンソウ、フクジュソウやミスミソウなどの早春に咲く草花が枯れ落ち葉の中から可憐な花を咲かせています。
 写真は今が見頃のミスミソウです。ミスミソウはキンポウゲ科で学名はHepatica nobilis var. japonica(植物園ではAnemone flaccida)で白色多弁花でやや厚くてツヤがあり幅が3~5センチほどあって、葉が3つに裂片しているところからミスミソウ(三角草)と名付けられています。
 また、残雪から花茎を出して花を付けるので雪割草(ユキワリソウ)ともいわれます。花色は白色が一般的ですが青、ピンクや淡紫などもあります。園の説明では「日本海側のものは花が大きく色も濃い」とのことです。厳冬の中であって小さな可憐な花を咲かせてホッとさせてくれますが、山地が荒れたり開発されたり、日陰に自生しているミスミソウを根こそぎ持ち帰る人などがあって無くなる寸前の状態で、環境省準絶滅危惧種と京都府絶滅危惧種に指定されています。
 生態園には春を持ちきれずに訪れる人も多く、ボランティアに案内される人達やカメラで写真に納める人達など結構賑わっています。ザゼンソウなどもニョッキリと頭をもたげており、もうすぐ開くでしょう。
 なお、20日まで第7回花の回廊「早春の草花展」が開催されています。同園の中央大芝生地の特撮会場(午前10時~午後4時まで)。菜の花、チューリップ、レッドピンク、ブル&ホワイト、スイートピー、他約40種類ほどの花満開の草花展で、さまざまな彩りと香りいっぱいの花の競演で、必見の鑑賞になるでしょう。草花展は無料ですが入園料は必要です(60歳以上であることが分かる健康保険証や敬老乗車証など持参すれば無料)。(仲野良典)