京都市長選挙が22日告示されます(2月5日投票)。現職の門川大作氏はこの4年間、国保、教育、市民サービス、経済など市民要求に背を向け、京都を全国最低水準に落ち込ませました。「市政刷新の会」の中村和雄候補は、幅広い市民の力を結集し、「京都市政刷新、立て直しを」と訴え、期待を集めています。

国保料3年連続値上げ政令市で4番目の高さ

差し押さえ 京都市は、国保会計が黒字にも関わらず、国民健康保険料を3年連続で引き上げました。その結果、保険料は19政令市中4番目の高さとなっています。高すぎる保険料を払えない滞納世帯が5万世帯にのぼる中で、「徴収推進」担当を新設し、財産差し押さえや保険証取り上げを強化しています。
 保険証の取り上げ(短期証交付・資格証明書発行)は10年に2万402世帯とこの10年間で倍化。滞納世帯に対しては、年金や学資保険まで差し押さえしています。差し押さえ件数は10年度で1743世帯と4年前の4.1倍に急増しています。
 背景に門川市政下の08年に行われた組織改正があります。市は、各区役所保険年金課に滞納整理に役割特化した「徴収推進」担当を新設。滞納者の財産(不動産、預貯金、生命保険など)調査などを専門に行う職員を増員するなど、徴収を進めてきました。
 門川市政は、国保会計が3年間で40億円の黒字にも関わらず、「払える国保料に引き下げを」という市民の願いを拒否し続けてきました。

払える国保料にして

保険証を取り上げられた 芦原晴彦さん(47)

 昨年11月、保険料の滞納を理由に保険証を取り上げられました。震災後、売り上げが激減しているからと窓口で相談している最中でしたので驚きました。
 保険料は年25万円請求されています。消費税が5%に値上げされて以降、売り上げが5分の1にまで落ち込んだため、3年前に分納の相談をし、月3000円を支払うことになっていました。以降、一度も延滞したことはありません。
 課長からは、「徴収推進」担当が新たに配置されたもとでの措置で、「これまでの窓口のことは関係ない」と言われました。
 12月に資格証明書を発行されました。滞納分40万円のうち半分の20万円を一括で支払わなければ保険証を発行しないと言われています。なぜ分納ではいけないのか、説明はされていません。
 銀行預金はマイナス40万円、月々の売り上げは一応の黒字ですが、2台中1台壊れた印刷機の修理・購入もできず、このままでは店をたたまなければなりません。市長は市民の生活や業者の実態をわかっていない。「国保料を引き下げ、保険証の取り上げ・差し押さえをやめさせる」と訴える中村和雄さんに勝ってほしい。

「週刊しんぶん京都民報」2012年1月22日付掲載)