「戦争しない国」を守りつづけて 「木津九条の会」(天野輝雄代表)はこのほど、「3・11」の年に成人を迎えた若者たちへ「『戦争しない国』を守りつづけて」とのメッセージを綴った憲法豆本を制作。9日、木津川市の成人式会場前で新成人らに配布しました。
 今回制作したのは、A4サイズの用紙1枚を折り畳んでつくる8ページ(10.5センチ×7.5センチ)のイラスト入りミニ冊子。「おっちゃんおばちゃん」が新成人の「あなた」へ語りかける調子で「二十年とちょっと前、あなたは小さな受精卵だった」に始まり、5歳の時の阪神・淡路大震災、10歳の時の9・11同時多発テロ、昨年の東日本大震災・原発事故と人生の大きな出来事に「何を考えただろうか」と問います。そして、原発という大きな荷物を背負わせた後悔と憲法九条を守り続けた自負それぞれの思いを示し、「あなたは未来に何を望むでしょう。人を愛し、幸せになってほしい。もう、あなたの出番です」と締めくくっています。
 メッセージとイラストを手掛けた同会呼びかけ人の大学非常勤講師・青山由起子さん(60)=木津川市木津町=は、「今年の新成人は、原発事故という苦難を背負う世代となっただけに、特別に私たち世代の思いを伝えようと考えました。同時に、地震や津波を止めることはできませんが、戦争を起こさないことは人間の力でできることを知ってほしかった」と話しています。
 この日は、同会と「加茂九条の会」が共同で宣伝し、メンバーらは会場の木津川市中央体育館周辺で「成人、おめでとう」と声をかけながら豆本を約400部とポケット憲法手帳200部を配布しました。