フウセンカズラ 9日、京都全域の気温は軒並み37度以上と焼けそうな最高値で、大概の動植物はぐったり。ところが、こんな猛暑が好きなのがフウセンカズラで、太陽がぎらついて暑くなればなるほど写真のようにツルをのばしてぐんぐん成長します。
 注意して観察しないとわからないほどの小さな白い花をつけますが、紙風船の形の可愛い1.5センチほどの果実が見物です。はじめは写真のように新緑ですが、だんだん茶色っぽくなっていきます。中はホオズキのように空洞になっていて3粒の可愛い種をつけています。
 最初は新緑色ですがだんだんと黒っぽくなっていきます。小さな球状の黒い種をよく見ると白いハート形の部分があります。昔の子どもたちは、これを猿の顔に見立てて遊んだと言われています。学名はCardiospermum halicacabum/別名バルーンバイン/ムクロジ科フウセンカズラ属。熱帯アメリカ・アフリカ・インドが原産地です。
 写真のフウセンカズラは、長岡京市の光明寺に至る道路沿いの、北側には府立向日丘養護学校がある田圃の中、青々とした稲が実をつけだして波打っているあぜ道に生えています。直射日光が強いところで、フェンスや壁面の緑化によく使われ3メートルにもなってゴーヤのように涼しさを呼びます。秋に見つけたら種をとって保存しておき、夏のよく太陽が照りつける庭やベランダなどに4~5月の暖かい日に蒔くといいですね。
 育て方にはポイントがあるそうですので園芸家に聞くか図書館などで調べてください。(仲野良典)