平和のための京都の戦争展 「第31回平和のための京都の戦争展」(同実行委員会主催)が2日、立命館大学国際平和ミュージアム(京都市北区)で始まりました。
 開会式で、実行委員会の足立恭子さんは、「今年中には戦争体験者が人口の2割を切る。平和を語り継ぐ努力がいっそう求められる。『二度と戦争を繰り返してはならない』という思いを戦争展を通じて訴えていきたい」とあいさつ。同ミュージアムの高杉巴彦館長は、国民が権力を監視しチェックする機能が衰えたことが戦争につながり、また権力が国民を危険性や必要性の議論から蚊帳の外に置いて原発を推進した例を示し「権力に世論が都合のいいように動かされないように、戦争展を通じてみんなで学び合うことが大切」と訴えました。
 今回の戦争展は、「満州事変」80周年、「太平洋戦争」70周年を機に「戦争はどのようにして始められた?」かをテーマに、国民を戦争に駆り立てた雑誌「冩眞週報」やポスターなど100点が初展示されました。また原爆と原発の共通点や異なる部分などを考える展示や、戦争体験者の話や戦時中の人形劇の上演など企画が取り組まれます。
 訪れた人たちは熱心に資料に見入り、戦争展のスタッフの説明に耳を傾けたりしていました。夏休みの小学生や親子連れが多く、子どもらは展示の説明を聞きながら、友だち同士で話し合ったりする姿が見られました。
 5歳の子どもと訪れた母親は、「再び悲惨な戦争が起こらないように子どもと一緒に考えたい」と話しました。

 戦争展は7日まで。