福知山教育ネット3周年のつどい 福知山教育ネット3周年のつどいが11日、福知山市内で開かれ42人が参加しました。
 第1部は、関口てるみさん(「全教」養護教員部部長・市内小学校養護教諭)が「保健室から見た子どもたちの“貧困”の実態について」と題して講演。東日本大震災で被災した学校や子どもたちとその支援の様子について報告し、「安定した生活、学べる環境を整えること」「自分がしんどいと言えない、笑えない子がいる。体と心への影響を丁寧に見ていくことが大切」と指摘しました。
 「保健室から見た実態」について、2010年3月国会で証言した内容に触れながら、「子どもの“貧困”は心の不安定につながり自己肯定感が育たない」「体の不調には心のしんどさがあり、決して子どもの自己責任にしてはいけない。周りの大人の連携が大切」と訴えました。
 第2部は、教育ネット3周年の報告や提案が事務局から行われました。学校統廃合問題では「『福知山式小規模校応援プログラム』の実施を」などの「福知山教育ネットの提案」がありました。(1)「児童数で統廃合」ではなく地域づくりと一体化した考え方を(2)「統廃合先にありき」の市教委案の押し付けでなく小規模特認校制度の導入などの「福知山式小規模校応援プログラム」の実施を(3)教育委員会の情報公開の促進とともに、児童増の取組と地域やまちづくりを一体化するためにも市長部局との連携を、というもの。
 交流で、退職校長(大阪)は「学校間で連携をとり養教に学ぼうという動きが大切」と発言。統廃合では、佐賀地区の住民から「佐賀の学校と教育を考える会を立ち上げ、PTAや自治会の協力で署名を集めたい」、また上六人部地区からは「若い人を地域にどう呼び込むか、市街化調整区域の見直しなどで避難場所、地域のコミュニティの核としての学校を守ろう」との発言がありました。
 つどいでは、退職教職員による「放課後算数無料教室」の開設など、運動の発展に合わせた事務局・役員体制強化の提案、「今こそ教職員、父母、市民が手をつなぎ、子どもを守る取組を広げよう」のアピールが採択されました。

 開会中の福知山市議会の一般質問で「夜久野地区における小・中一貫校の建設を。裏に案があるなら前に出して」との問いに対して、荒木德尚教育長は「3小学校を統合し2013年4月開校を目標に今後の作業を進める」と答弁しました。3小学校や保育園の保護者への1回の説明会が終わった8日後、しかも地元住民に対する説明や今後のまちづくりについての合意が全くなしに統廃合に踏み切る異常な突出した発言に大きな不信感が生まれています。(山本賢二)