TPPが実施されたら、日本の農業が壊滅的になることは明らかです。農業をやっているものならば誰でも反対の声を上げなければおかしい。
 大手マスコミの論調もひどいですね。TPPを推進し、反対運動を無視している。TPPに反対しているのは、農業新聞や、あなたたち共産党の機関紙くらいです。
 私たちの農業法人は、地域で高齢化が進み、田畑を守れなくなった人が増える中、「耕作放棄地を生みたくない。農村を守りたい」という思いで、設立されました。コメの値段が、昨年はおおよそ30キロあたり6000円だったものが今年は4000円程に値下がりし、コメを作っても赤字が生まれる状況です。それでも農業を続けるのは、水源の確保、山林や川の環境の保全など、農村地域の暮らしや環境を守るためです。
 このままの流れでは、TPPが強行されるかもしれません。関税が撤廃されても、ヨーロッパなみの補助制度を充実させるなど、あらゆる手立てを使って農業を守るべきです。しかしそういう姿勢も民主党政権からは感じられません。
 農村や環境を守る農業の価値を理解し、農業を守る政治に変わってほしいと思います。(「週刊しんぶん京都民報」2011年01月30日付に掲載)