京都府立植物園梅林 左京区にある府立植物園の梅林は三寒四温の今がちょうど見頃で、大勢の人が訪れ、梅の花を堪能しています。植物園北入り口から入って右手の梅林とさらに右に進んだところの梅林(澄んだ音がする水琴窟があります)の2カ所です。いずれも7分咲きというところで香が春風にのって漂う梅林になっています。
 同植物園の白梅は「緑萼梅」、「国老」、「玉牡丹」や「玉垣枝垂」など、赤やピンク系統では「寒衣」、「楊貴妃」、「大港」、「桜鏡」など約60品種150本のウメが植生されています。
 ウメ(Prunus mume)は、原産地が中国中部地方で日本には奈良時代に渡来したと言われています。「ウメ」は中国語の「メイ」や朝鮮語の「マイ」などが訛って「ウメ」になったたようです。たくさんの品種がありますが、「白加賀」や「道知辺」など野梅系が元祖でその後、庭木、鉢植え、盆栽委として無数に改良されました。
 大阪枚方、京都南区から訪れた若いカップルは「北野天満宮の梅花祭で舞妓さんからお茶を振る舞われましたが、こちら植物園は静かで、たくさんの梅の花が咲いて春をつげているようでとてもいいです」と笑顔でかたります。また、大学受験が終わったという男性二人連れは「ようやく受験も無事終了したので、3日間は京都巡りしてます」とゆっくりと京都を楽しんでいる様子でした。
 玉牡丹の枝から枝へとスズメより小さい可愛いウグイスが飛び回っています。植物園の梅は、3月下旬ごろまで楽しめそうです。(仲野良典)
「わが園の梅のほつ枝に鶯(うぐいす)の音(ね)になきぬべき恋もするかな」(よみ人しらず)
京都府立植物園