来年4月に結成60年を迎える京都府立高等学校教職員組合(府立高教組)は11日、記念として「教育のつどい」を京都市左京区の京都教育文化センターで開きました。府内各地からOBも含め約250人が参加。あゆみを振り返るスライド上映や文化企画、評論家・佐高信氏の講演などを行い、「知恵と力を寄せ合って、新しい時代に立ち向かおう」と誓い合いました。
 府立高教組は、51年4月1日、約2000人で結成。前身の京都府公立高教組から京都市立高教組と分離し、スタートを切りました。
 つどいでは、原田久委員長が開会あいさつ。原田氏は、同組合が、平和と民主主義の発展、子どもたちの発達や民主的な人格の完成を目指す教育のために、一貫して父母、国民と共同して運動してきたことを強調しました。
 その上で今、子どもたちを苦しめている就職難の原因と打開策について、「問題の根っこには効率と利潤を求めて止まない資本の暴走、教育を優秀な人材の選抜の手段と見る財界の思惑がある。これとの格闘なくして子どもたちの未来を切り開くことはできない」と訴えました。
 「京都の教育60年と教育運動」と題したスライド上映では、蜷川知事の初登庁を迎える歓迎集会(1950年)や、第1回高校生春季討論集会(53年)、京都の「高校三原則」を守る円山公園13000人集会(84年)、教育署名を訴える街頭活動などの様子を紹介。民主府政時代とその後も粘り強く教育の民主化、教育条件の改善に取り組んできたあゆみを振り返りました。
 文化企画では、北部の青年教職員による和太鼓演奏、南山城養護学校教職員有志による合唱が行われました。
 佐高氏は、「ゆれ動く世界と日本、これからの教育、学校、教職員」をテーマに講演しました。