岡部伊都子3回忌 随筆家の岡部伊都子さんの3回忌を記念して4月30日、岡部さんの業績を振り返る対談が、京都市北区出雲路の旧邸「紫明 卯菴」で行われました。安斎育郎・立命館大学国際平和ミュージアム名誉館長ら7氏の呼びかけによる連続企画の2日目です。
 岡部さんと親交のあった近代文学研究者の尾形明子さんと晩年岡部さんの著作を出版してきた藤原書店の藤原良雄社長が語り合いました。
 両氏は「岡部さんは、日本では小説より一段低いと見られていた随筆というものを、一つのジャンルとして打ち立てた。揺るがぬ自己を持ち、在日問題、ハンセン病、沖縄と問題意識を広げていった」(尾形氏)、「岡部さんは哲学者だった。戦争は絶対あかんのや、と心底思って訴えた。この言葉ほど強いものはない」(藤原氏)などと語りました。
 日本共産党の穀田恵二衆院議員と西山登紀子元参院議員が参加しあいさつ。「岡部さんは戦争はあかん、核もあかん、基地もあかん、と言ってきた。日本共産党は今後とも平和を貫いていきたい」(穀田氏)、「岡部さんが生きていたら、基地反対だけでなく、基地はまったく存在してはならない、と言ったでしょう」(西山氏)などとのべました。