9条の会早春のつどい 「9条の会」向日市4向校区ネットは2月28日、同市の寺戸コミュニティセンターで「早春のつどい」を開き、30人が参加しました。
 I部ではギター演奏者のちわき(千脇隆一)さんによるミニコンサート。ちわきさんは、宮崎県出身で6向校区在住のコンピュータプログラマー。コンサートでは、父親の戦争体験を織り交ぜながら「戦友は飢の為人肉を食った」や「夜明け前の唄」「ベンサレーモス」などの曲を披露しました。
 II部では、社会福祉が専門の吉永純花園大学教授が憲法13条の働く権利と義務、25条の生存権について講演。吉永氏は深刻な貧困の要因に「雇用状況の悪化」と「社会保障の後退」があると数字も示し、「国のセーフティネットが機能しなくなっている」と指摘しました。解決方法として「全壊状態にある失業という水道の蛇口を閉めること」と直言。新政権の可能性と限界について母子加算、障害者自立支援法、後期高齢者医療制度などの公約別に実現した施策、後退した施策などを検証しました。
 また、規制緩和、地方分権の動きについて、自らの保育所運動の経験も踏まえて豊かでない地方財政のもとで保育士や施設の基準面積の切り下げにつながると警告しました。
 吉野六郎4向区ネット代表があいさつし、「政府が18歳投票をいいながら関連法案の整備すらできていないのは7000を超える『9条の会』をはじめ国民の平和を守る運動の成果。しかし、改憲論者である鳩山首相だけに油断はならない」とのべ、一層の「9条の会」の活動強化を訴えました。
 同ネット事務局から18日の学習会「普天間基地は戦争抑止力か」、4月18日からの「沖縄普天間・辺野古平和交流ツアー」、5月3日の憲法記念日集会などを機に仲間を増やしていこうと提案が行われました。(堀井輝夫)