山田啓二府知事は、4日開会した2月定例府議会で知事選への出馬を表明。9日の代表質問で日本共産党の加味根史朗議員が同知事の姿勢を追及し、構造改革路線で府民のくらしを壊す同知事の姿勢を浮き彫りにしました。
 山田知事は、年頭あいさつで「豊かでない現実が重くのしかかってきた年」「(雇用の確保について)将来の希望が見いだせるような施策が必要」と発言。出馬表明時にも「雇用、格差の問題など多くの問題点が指摘されている中…課題を乗り越えるべく施策を進めてきた」などと述べましたが、代表質問の答弁では、雇用や府民のくらしを守る姿勢はありませんでした。
 加味根議員は、知事が構造改革路線を押し進め、府民のくらしを切り捨ててきた実態を告発。府営工業団地にある「トステム」綾部工場の閉鎖計画が一方的に進められている問題で、労働者が不当に転籍や退職を強要されている事実を示し、「違法な退職強要はやめさせるべき」と追及しました。知事は「個々の具体的な法令違反は然るべき機関が行うべき。はっきりとしたことを申し上げるのは控える」と無責任な態度を取りました。
 また、同議員が府外の私立高校へ通う高校生への学費助成を復活させるよう求めたのに対し、知事は「大阪府と滋賀県が相次いで助成を廃止する中で、現在の取り扱いに至った」と高校生への差別的扱いを押しつける姿勢でした。
 さらに同議員が、知事が押しつけた市町村合併により、住民が苦しめられている実態を指摘。これに対して知事は「笠置町など、合併していない自治体でも財政は大変。市町村の協議が難航すれば調整するのが府の役割」と居直りました。
 加味根議員は「府民の願いに応えようとしない知事の姿勢がはっきりした。『ひと・いのちが大切にされる府政』に変えなければならない」と府政転換への決意を述べました。