宇治・久御山革新懇つどい 宇治・久御山革新懇の新春のつどいが6日、宇治市内で開かれ、50人が参加。宇治市農業委員会会長の吉田利一氏と元京都府農業会議事務局の渡辺信夫氏が茶の生産振興や農政の課題について講演しました。
 永良系二代表が「革新懇は国民本位の政治への“チェンジ”を目指す集まり。多くの方々と交流していきたい」と開会あいさつしました。
 小倉地域で代々、玉露を生産する茶農家で前宇治市茶生産組合長の吉田氏は、都市計画法で茶園が市街化区域に線引きされたため、宅地並みに課税されることに反対する中で、後に「宇治方式」として全国に広がる独自の農地登録制度を実現し、宇治での茶づくりを守ってきたことを紹介。こうした中でも生産緑地指定を受けない茶園が全体の4分の1に上り、生産面積の減少に危機感を持っているとのべ、「全国の品評会に行くと、『宇治茶』のブランド力を実感します。農地は生産だけではなく、都市での緑地確保や雨水の貯蔵など多面的機能を持つ市民共有財産。茶づくりをはじめ農業が安心して次世代に継承できるような社会をつくっていきたい」と話しました。
 渡辺氏は、食糧生産のグローバル化・工業化や自給率低下により、食の安全・安心と農の2つの危機が同時進行していると現状を特徴付け、農産物の輸入自由化を目指す民主党政権の市場原理主義的な農政ではなく、暮らしと地域に根ざした地域循環型の農政への転換が必要と強調しました。