ポインセチア 府立植物園(京都市左京区)の観覧温室で25日まで「ポインセチア展」が開催されており、94品種1000鉢の見事なポイセチアが観賞できます。
 観覧温室には、紅色に輝くポインセチアを中心に、ほのかな薄い緑色をした白色のポインセチアや、縮んだ苞、紫色のポインセチアもあります。また、写真前列の4鉢のような改良されたユーフォルビア・ドルチェローザやポインセチア・ウィンターローズ・アーリーマーブルなども展示され、彩りをそえています。温室小径に入ったところから綺麗な紅色のポインセチアの鉢が並べられて歓迎してくれます。
 園の説明によると、ポインセチアが大きく普及したのは1960年代以降のことで、現在用いられている品種は全部60年代以降に普及し、特にヨーロッパではクリスマス用の鉢物として人気があるといいます。
 もともとはメキシコのタスコ近郊のアステカ族によって栽培されており、17世紀にフランシスコ修道会の宣教師がクリスマスの頃に赤く着色する花を見て、誕生祭の行列に使うようになったそうです。その後、アメリカにポインセチアを導入した初代メキシコ米大使ポインセット氏にちなみ、ポインセチアという呼び名が英語圏に広く受け入れられ、今日でも園芸上ではポインセチアの名で親しまれています。
 秋には下部の青い葉っぱの上部に綺麗な紅色の苞(ホウ=花の基部にあって花をつつむ葉のようなもの)が付いて、これが外見上花のように見えます。その真ん中には小さなつぼみ風の花が咲き雌しべと雄しべを付けます。(仲野良典)