恭仁宮跡 木津川市加茂の山城国分寺跡には、七重塔礎石や石碑、1936年(昭和11年)に完成したりっぱな木造校舎の恭仁(くに)小学校などがあり、白いソバの花やコスモスがピンクの花を咲かせています。今は真っ白なソバの花が畑いっぱいに咲き、風になびいています。
 同市恭仁宮はよく知られています。740年(天平12年)に平城京から遷都、造営された恭仁宮はわずか5年余りの都でした。恭仁京は平城宮から移築された大極殿を中心に、官庁や天皇の住まいなどが建ち並び、天平の甍(いらか)が聳(そび)える活気あふれる賑わいがあったと思われます。大極殿は後に国分寺金堂として再利用されました。東側には鎮守社があり、氏神として信仰を集めていました。(仲野良典)
「咲く花の色は変わらずももしきの 大宮人ぞたち変りける」(万葉集=新京を詠む)