ミツバハマゴウ 府立植物園では9月半ば頃まで、クマツヅラ科ハマゴウ属の常緑低木のミツバハマゴウ(学名=Vitex trifolia)が可愛い筒状の小さな花をつけています(写真=9月2日撮影)。
 海岸植物のハマゴウは、単葉ですがこちらの葉は3出複葉でミツバハマゴウの和名があります。九州南部から沖縄、東南アジアやオセアニアに自生しており、同植物園には昨年に新植されました。黒い果実は鎮痛・風邪・中耳炎などの漢方薬になります。この花はちょうど午前10時頃から次々に花が咲いて夕方には散ってしまう短命な花です。
 また、同植物園の北西にある宿根草有用植物園には、晩夏から初秋にかけてのさまざまな形の瓢箪などのウリ科やサギソウ、ヒゲギキョウなど珍しい花々がいっぱい咲いています。芝生北東の林には、絶滅危惧種のスズムシバナが紫色の小さな花を付け、オミナエシ、サワギキョウなどもちょうど見ごろです。(仲野良典)