千本釈迦堂陶器市 終戦間もない頃から開催されて約50年の歴史を持つ西陣陶器市が上京区の大報恩寺(通称千本釈迦堂)境内で約20店が出店し開催されています。12日まで。
 参道両側に設営された店舗前では手にとって品定めをするお客さんに店主が声をかけています。数人連れの若い女性達に「これは天目といって、黒光りして何とも言えない気品さがあるやろ。格安のお買い得やし二揃えでどうです?」と勧めると、「そんな高価なの手がとどきません」とニコニコ顔で返していました。
 山科の清水焼団地近隣からきた店主は「中国や韓国の安い焼き物がどっと入ってきて段々先細り。安い労働力を求めて進出して、当分は儲かるかもしれんが、結局は自滅してますな。政府も奨励しとるし、今の政治が悪い」と吐露する一方、「毎年、土曜と日曜は大勢のお客さんで賑わいまっせ。今年も天気になるし賑わいます」と笑顔で期待感を膨らませていました。
 佐賀の有田焼や岐阜の美濃焼、京焼の陶器が多く茶碗、皿、湯飲茶碗、鉢、急須などの食器類から陶器の傘立て、風鈴や可愛い犬や猫の置物などの雑貨類までいろいろ並べられています。また、同寺では日常生活で使われている陶器の食器への感謝を込めての法要が市内最古の本堂で営まれます。(仲野良典)